＜第二号＞2014年3月31日発行

中国のスマートフォンアプリ／バイラルムービー最新事情レポート

 

【始めに】

急速に拡大をしている中国のスマートフォンのアプリマーケット。ジェイルブレイクにより海賊版アプリをフリーで使用するという行動から、現在は公式アプリマーケットでのダウンロードと課金行動に移り変わり、すでに日本を超える規模に変革をし始めています。

 

またプロモーショントレンドも全世界的にバイラルムービーに注目が集まる中、中国でも徐々にその取り組みを始めている企業が増加しています。

 

日中に制作拠点を持ち、クライアントワークとしてのクリエイティブ制作を行ってきた株式会社アイディール（本社東京都港区／代表取締役　小林淳）は、中国での情報ネットワークの力を活かし、隔週で最新の事情をレポートして参ります。

 

グローバル企業を目指す皆様が、中国の事情を知る一助になれば幸いです。

 

 

【中国事情レポート】

■スマートフォンアプリ

◎主要無料チャットアプリダウンロードランキング

 

若干順位を落としている物のLINEが奮闘。相変わらずWechatよりも上位。

2013年12月より韓国で放映開始した韓流ドラマ《来自星星的你》の中で、ドラマタイアップ広告として主人公の男女がLINEを使用してメッセージのやり取りを行うシーンが使用されており、中国でもこのドラマが爆発的なヒットをしており、これの影響が大きいのではないか。

中国ではネットで視聴が中心になっており（テレビでの放送なし）、下記の通り非常に大きな規模の視聴者がいる事が分かる。

 

中国のインターネットチャンネルとしての数字

■爱奇艺→総再生回数13億回

■乐视网→総再生回数5億回

 

また、一定の期間見ていると気付くが陌陌（MOMO）の安定感が非常に高い。

なお中国ではFacebookが接続出来ない事は良く知られているが、実は常に中国の最大手SNSの人人よりもランキングが少しだけ高い。VPNのサービスは以前に比べると本当にバリエーションが増え、価格も低くなっているため一般層にもFacebookが浸透し始めている。

ただし、若者のSNS活動（写真のアップや近況コメントなど）はWechatがメイン。

 

◎アプリピックアップ

・Sky Guide 星象指南

└　https://itunes.apple.com/cn/app/sky-guide-xing-xiang-zhi-nan/id576588894?mt=8

星座を学べるアプリ。有料アプリランキング1位（2014/3/25現在）

12元もするアプリなので恐らく都市部の方が中心に購入していると思われるが、PM2.5で星なんて見えないよね…？と思わず突っ込んでしまうアプリ。

 

・雷霆戦机

└　https://itunes.apple.com/cn/app/lei-ting-zhan-ji/id789680891?mt=8

2014/3/25現在のトップセールスランキング1位のゲームアプリ。

ディベロッパーはTencent社。同じ性質のゲームという意味では実は2つめのアプリではあるが、今回はよりクールなイメージを強めてきた。クリエイティブのクオリティも非常に高い。2014/3/25現在もトップセールスランキング10位の内、Tencent社が6タイトルを締めるような寡占状態。

 

 

■バイラルムービー

◎東之

├　ポテトチップスのCM

└　http://www.tudou.com/programs/view/5_aj9k1fVQ8/?bid=03

「これは、彼氏にもらった。これは、干父（義父）にもらった。あなたは？」

「私には東之がある。」

 

何でもないやり取りに聞こえるが実はここ最近の中国の世相を斬っている。

干父とは直訳では義理の父、であるが、実際は「スポンサー的なパパ」を指す隠語（というか当たり前のように使われる流行語…）

 

◎Yahoo!中国

├　Yahoo!メールのCM

└　http://my.tv.sohu.com/us/1853358/4764382.shtml

「あなたは死んでいる」「あなたは本当に死んでいる」という脅しの手紙が次々と届く。

中国（らしい）ドラマ・映画的な映像を用いて、Yahoo！メールがウィルス・迷惑メールに強いという事をアピールするCM。

 

 

◎中国政府

├　父の嘘

└　http://tv.sohu.com/20130127/n364755239.shtml

下記のURLの通り、「中国では高齢の親と離れて暮らす子供に対し、もっと親の面倒を見るよう法律で定めようとする動き」があり、里帰り自体を義務化するという議論がある。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2047.php

 

すでにキャンペーン映像がいくつか制作されているが、これもその中の1つ。

遠くで働いている娘に心配をかけないよう、父は電話で「元気だよ！よく食べられて、よく眠れて、友達と遊んで忙しいんだ。母さんも元気だよ。友達とダンスをしに行っている」と娘に伝えているものの、実際は娘に会いたがっています。また、母親も病気で入院中です。

短い映像ながら、分かり易いテーマでクオリティを高める事が出来た感動ムービー。

 

 

このように中国のバイラルムービーは、日本人には共感ポイントが薄く面白さを感じるのが難しい面もあるが、社会背景や環境などをベースに作られている物が多い事が見えてくる。

 

 

【当レポートについて】

本レポートの転載、および一部引用が必要な場合には、事前のご連絡なくご自由にお使い頂いて構いません。ただし、その際には「株式会社アイディール　中国事情レポートより」と引用元についてのご記載をお願いします。

 

また、本レポートにかかわる損害賠償の責を一切負わない事を予めご了承ください。

 

当社ではこれらの簡易レポートに限らず、各中国進出に関するサポート／コンサルティング／レポーティングなどを行っており、すでに公開IT企業様を中心に数多くの実績を保有しております。詳しくは、当社ウェブサイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

 

【会社概要および本件に対するお問い合せなど】

会社名   ：株式会社アイディール
代表者   ：代表取締役社長　小林 淳
所在地   ：東京都港区西新橋3-13-7　MG愛宕ビル4階

連絡先   ： TEL　03-5469-7563　FAX　03-5469-7561

設立     ：  2007年4月3日
事業内容 ： インターネットのホームページ及びインターネット上のデジタルコンテンツの企画、製作、管理及び販売インターネットを利用した通信販売、広告業務、各種情報提供サービス及びホームページの企画運営

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担当：小林／朱

連絡先：info@ideal-inc.com