日本メーカーの中国でのブランド作りの重要性_その1

中国に向けた越境ECの業界はこの1~2年の間に一気に盛り上がりを見せてきました。

日本の10倍以上の人口を持ち、急速な経済発展により圧倒的な購買力を持った中国を、もはや日本のメーカー企業は無視する事は出来なくなってきたのが実情であると思います。

当社は創業当時の10年前から中国とは密接な関係があり、オフショアの制作現場でもあり、あらゆる新規事業の挑戦の場であり、様々な(あらゆる失敗を含んだ)経験を積んで参りました。

 

それもあり、中国に向けた越境ECについて、他社様からお困りごとについてご相談を頂くような機会も数多くあります。

その中で気になる事は、まだまだ日本メーカーは中国国内におけるブランド作りを軽視しているケースがある。という点です。

 

これは率直に言うと、すでに日本国内では一定の売上があり、ブランド作りが(そのレベル感はさておいて)ある程度出来ているがゆえに、「中国でも同じように自社商品のブランドが浸透している」と勘違いしてしまう点にあると思っています。

 

中国の消費者心理については当コラムでは何度か書かせて頂いておりますが(参考:以下※1.2)、根底にあるのは「騙されないようにしなければならない」という意識です。

※1:当社コラム「 中国におけるECユーザーの消費心理

※2:当社コラム「 中国における社会と人の関係性の変化<デジタル化による流れから読み解く> 」

 

これを無視して商品を売ろうとするという事は、自分たちが日本のメーカーだから安心でしょう?という傲慢さにも繋がる事を意識しなければいけません。

 

逆を想像して頂きたいのですが、皆さまは「中国国内のメーカー企業が作り、中国国内ではトップシェアにある何らかのカテゴリの商品」についてどの程度ご存じでしょうか。

日本の「ECサイト」で、「名前も知らない中国企業」が「中国語のパッケージ」のままで、「商品説明も一般的なレベル」で、「日本国内でどう支持されているのかも分からない」商品が売られていたとして。それを買うのか?それが(実際に)中国で売れていたとしても。

 

と、考えて頂ければ、中国国内においても謙虚にブランド作りを行っていく事の重要性に気が付かれると思います。

インバウンドの対策として、中国人旅行客が日本に来た後に脈絡もなく街中でイメージ広告などを見せるだけでは何にも繋がらない、という事なのです。

 

そこで具体的な実践アイデアについて、次週のコラムにて下記のテーマでお届けしたいと思います。

 

◎品質について

◎認知について

◎商品群について

◎その他…

 

ぜひ楽しみにお待ちください。

日本メーカーの中国でのブランド作りの重要性 その2へ続きます。